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ユーザーの要望に応え続け成長を遂げた、
串刺機メーカーのグローバルニッチトップ。

コジマ技研工業株式会社 代表取締役社長 小嶋 道弘 氏

ABOUT COMPANY

昭和56年の創業以来、串刺機の研究を重ね続け、試行錯誤しながらユーザーの要望に応えてきた
コジマ技研工業株式会社。創業当初は、先行した他メーカーの機械の評判が悪く、串刺機そのものにネガティブな
イメージがついてしまっていて、逆風が吹く中でのスタートでした。しかし、徐々にお客様の信頼をつかみ、現在では国内のみならず
海外からも多くの受注や問い合わせを受けるまでに成長。どのようにかつての串刺機のイメージを変え、
信頼を得られるようになったのか。そして今後はどんな方向を目指すのか。代表取締役社長 小嶋道弘氏にお話を伺いました。

「手作業のコツ」を謙虚に学び、串刺機のイメージを一新。

「最初は、串刺機なんて使い物にならないからと言われ、ほとんどが門前払いでした」と、創業の頃の様子を語る小嶋社長。当時20以上の串刺機メーカーがありましたが、信頼性の低い機械ばかりで粗悪なイメージが強かったそうです。「しかし弊社は焼き鳥屋さん、肉屋さんの作業現場に出入りさせてもらい、職人さんがどうやって刺しているのかを徹底的に研究しました。手作業のコツを発見し、それを機械で再現していたので他の機械とは違ったのです」。そうした自信とともに全国を地道に営業して回ることで少しずつ機械が売れ始め、コジマ技研工業の串刺機の評判は徐々に業界の中で広まって行きました。

今でも動かすことができるという創業当初につくられた串刺機
今でも動かすことができるという創業当初につくられた串刺機

製品開発の基本は、
お客様の声に真摯に向き合うこと。

機械が少しずつ売れ始めた頃、評判を聞きつけた大手電機メーカーからフランクフルトソーセージの製造ラインにおける串刺部分の開発依頼が来て、これに成功。それがさらに評判を呼び、大手食品メーカーから大型の焼き鳥用串刺機、大手コンビニエンスストアチェーンからおでん用串刺機など、次々と受注が決まりました。「弊社のポリシーとして、お客様が何を求めているかを重視し、常にそれに応えることを考えています。創業時、なぜ他メーカーの串刺機にお客様が満足できなかったのか、いろいろと聞いて回りました。そこで問題点を探し、職人さんが手作業でどう刺しているのか見せてもらっていくつかのコツを学び、お客様に満足してもらえる機械をつくることができました。その後も基本は同じで、お客様から『こんなものをつくれないか』という声を聞いて、ひとつひとつ課題を解決し、要望に応えながら技術を積み重ねてきました。それが弊社の成功できた理由だと思います」(小嶋社長)。

職人の手作業のコツを機械で再現
職人の手作業のコツを機械で再現

35年以上積み重ねてきた技術は、
簡単に真似できないほどに。

お客様からの要望は多種多様で、例えばおでん用の串刺機の場合、具材が簡単に抜け落ちないようにするのはもちろんのこと、“店頭でおでんの発泡スチロール容器に穴が開かないように、具材の先端ギリギリのところで串が止まるように刺す”、“丸い串だけでなく、四角い串や鉄砲串と呼ばれる変形の串も刺せるようにする”など、技術的にも難しい要望も多かったと言います。そうした要望に次々と応え改良を重ねることで、機械はどんどん進化し、バージョンアップされていきました。その進化のスピードは、機械の情報がすぐに古くなってしまうために、以前はカタログも作れないほどでした。このようにして創業から35年以上かけて積み重ねてきた技術は「簡単に真似できない」もの。これまでに他社に真似されて類似の機械を販売されることもあったようですが、どこも長くは続かずにいつのまにか撤退していったそうです。

食材を載せるトレーの種類もお客様の要望に応えるうちに増加
食材を載せるトレーの種類もお客様の要望に応えるうちに増加

動画で世界に発信し、
世界各国から引き合いが。

「インターネットの普及にともない、ホームページを作り海外からの受注が増えました。今ではYouTubeにアップした動画を見て連絡をくれる方が多いです。最初はアメリカならバーベキュー、東南アジアならサテなど現地の食品用の機械が多かったですが、今では日本食が広まり、焼き鳥用が8割ぐらい。特にヨーロッパからの注文が多いですね」(小嶋社長)。海外での成功の理由の一つに、“壊れにくい”という機械の特長があります。モーターの出力に対する機械の強度を倍に設定したり、フレームをひとつひとつ溶接で手作りするなど、基本設計から壊れにくさに配慮。また、大型の機械にはコンピューターの診断機能もあり、電話やメールでトラブルシューティングも可能に。十数人の社員だけで日本全国だけでなく海外にまで機械を売って問題なく運営できているのは、お客様のところへ修理に行く手間を大きく省けているから。逆に20〜30年と長く機械を使えるので、「買い替え需要が少ないのが悩み」だそうです。

一台一台、丁寧に作ることで耐久性が高められている機械
一台一台、丁寧に作ることで耐久性が高められている機械

必要としているのは、製造能力を上げるためのパートナー企業。

「串刺機の動画をネット上に流していることもあり、今も国内から1日に1〜2件、海外からも週に3〜4件の問い合わせがあります。まだまだ知らない会社やお店が多く、しっかりと需要を開拓できていないと感じますね。だからもっともっと販路を拡大して行きたいのですが、製造が追いつかないという悩みもあります。機械を生産するにあたり、弊社周辺の下請け業者さんでは足りない状況です」(小嶋社長)。そうした中で、今後ジェグテックなどを活用しながら、部品加工メーカーや機械のメンテナンスを行ってくれるパートナー企業を全国から探したいそうです。また、将来的には機械のアップグレードを進めて行く上で、ロボット技術の導入も思い描いており、「近い将来、人手不足が進みそうな中で、ロボット化をどんどん進めて行きたいと思っています。ただ、食品とか水が絡むものは、今のロボット技術ではまだ難しく、そういう技術に関しては、大手のロボットメーカーというよりも、面白がってやってくれそうな大学の研究室とか中小のベンチャー企業の方に可能性を感じます。そういうパートナーも見つけ出せたらいいですね」と将来の展望も語っていただきました。

インタビューに応える小嶋弘社長

FROM J-GoodTech

コジマ技研工業株式会社は、串刺機メーカーのグローバルニッチトップとして
独自の技術を長年にわたって積み重ねてきました。自社のホームページ制作や
動画配信などのWEBマーケティングにもいち早く取り組むことで、国内外から多くの受注を獲得。
そして、今後の販路拡大に向けて、機械の製造に協力してもらえる
パートナー企業を探すことを目的に、ジェグテックに登録いただきました。

ジェグテックはさまざまな会社の技術、製品、サービスの情報を得られるビジネスマッチングサイトです。
コジマ技研工業株式会社のように、パートナー企業を探している
多くの企業にご利用いただいております。
これまで出会えなかった企業とのビジネスマッチングの機会が得られますので、
今後ともぜひジェグテックをご活用ください。

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ぜひジェグテックをご活用ください。

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