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時代のニーズを的確にとらえて
成長をつづける石川金網株式会社。

石川金網株式会社 代表取締役社長 石川幸男氏

ABOUT COMPANY

創業は1922年。95年以上にわたり金網の製造販売を中心に事業を続けてきた石川金網株式会社
戦前・戦後の時代から高度経済成長期やバブル経済期を経て現代まで、
世の中が大きな変化を遂げる中で、東京の荒川の地で一貫して金網製品をつくり続けてきました。
どうしてそれほど長期にわたり、金網の製造販売という事業を続けてこられたのか。
今後、どのような方向をめざすのか。代表取締役 社長 石川幸男氏にお話を伺いました。

ニーズをとらえることが、昔から変わらない石川金網の強み。

「関東大震災や東京大空襲などで工場も無くなり、戦前の資料はほとんど残っていないですね」と語る石川社長。その言葉の一つ一つから長い時代を駆け抜けてきた会社の歴史を感じられました。戦後、「製餡の裏ごし用の金網で高度成長期の波にうまく乗ることができました」とのこと。「裏ごしに最適な金網」を独自開発することで、全国の食品工場や製餡業者から大量に受注できたそうです。また当時は珍しかった大型の機械を用意し、鉄道網の普及によってニーズのあった高架下の落下防止用金網も数多く受注したそうで、「昔から世の中のニーズをとらえてやってきました」と会社の強みを語っていただきました。

これまでに製作してきた数々の金網製品
これまでに製作してきた数々の金網製品

時代に合わせた製品を生み出す力と
長年の経験が生み出す力。

1970年代にオーディオブームが来ると、スピーカー用のネットを製作。ビデオカメラが普及しはじめると、マイク用のカバーも手がけたそうです。デザイン性と機能性を兼ね備えた独自の開発力により、多数の企業から依頼を受けたとのこと。また高層マンションが建ち始めると、ベランダの手すりに使うデザインパネルを開発。デザイン性と風切り音がしないという機能性を高め、多くのマンションで採用されたそうです。一方で、昭和の30年代から生産を続け、現在も主力商品となっているのが「押出機用の金網」。押出機とは、合成樹脂製品の原料や成形品などをつくる機械のことで、そこでできあがる製品の質が金網のフィルターによって大きく左右されるそうです。「弊社では長年の蓄積があるので、材料や機械によってどんなフィルターを使えばいいのか提案できるノウハウがあります」と、長い歴史をもつ会社としての特長も語っていただきました。

押出用の金網について説明される石川社長
押出用の金網について説明される石川社長

次々と新しいことにチャレンジする
企画開発力の高さ。

時代のニーズをとらえる商品の開発は、企画開発部が中心となって進めるそうですが、案件ごとにプロジェクトチームをつくり、社長自らも参加。製造や営業部門からも集まって、さまざまな角度から検討を重ねるそうです。企画開発は依頼を受けてから進めることが多いそうですが、自主的な企画をすることも。その一例が、「KANAORI」や「おりあみ」。「KANAORI」は、長年培った経験や知識を生かし、ステンレスや真鍮などの異素材を組み合わせて金網にすることで、布のようにしなやかな特長をもつ製品です。素材の組み合わせや織り方を変えることで、強度などを変えることもできるそうで、衣服や住宅の一部に使える可能性がある商品だそうです。「おりあみ」は世界で初めて発売された金網で折る折り紙で、工業製品であった金網がホビー用品として使われるようになりました。金網でできているので、折ったあとも保存性も高く、アクセサリーの材料として使う方もいらっしゃるようです。

異なる素材や色を組み合わせたKANAORI
異なる素材や色を組み合わせたKANAORI

さまざまな企画を実現させているのは、
工場で使う機械を自社で設計開発する技術。

そうした企画開発力を支えているのは、工場で使う機械を開発する技術にあるといいます。「弊社の金網をつくる機械、加工する機械などは、社内に技術者がいて、ほとんど自社で設計開発していますね。それによってさまざまなニーズに応えることができるのです。また、試作用の金網をつくる機械として手織り機もあるのですが、これもハンドメイドです。試作の場合、いろいろなデザインや機能を試すのですが、レアメタルなど材料費が非常に高い物も多く、最初から自動機でつくるとコストがかかってしまいます。手織り機だと使う材料が少なくて済むので、いろいろ試すことができます」。金網がメインの事業ドメインですが、機械をつくるノウハウもあるので、機械をつくってくださいというオーダーを受けて販売することもあるそうで、そうした事業展開も視野に入れている様子でした。

独自に製作した試作用の手織り機
独自に製作した試作用の手織り機

世の中のニーズを知るために、ジェグテックを積極的に活用。

「金網の製作をメインにしながらも、その周辺のところ、金網に関連する機械メーカーのような事業をできたらいいなと思っています」と、今後の豊富を語っていただきました。そのため「そうした機械の開発を共同で行ってくれる会社を、ジェグテックを通じて探したい」ということでした。石川社長はもともとジェグテックを積極的に活用されているということで、「弊社は販路拡大の目的もありますが、まずは、世の中にどういったニーズやウォンツがあるかを知りたいと思って活用しています。ジェグテックを良く見ていると、他の企業様がどういった製品を求めているのか、どういったところで困っているのかが良くわかるので、今後の製品開発にとても参考になります。それから、大量に製品を生産する際に協力していただける会社や工場も、国内だけにとどまらず、海外も含めて探しています。生産が追いつかないことがあるので」とも。また、開発力があるからこそ「逆にジェグテックを通じて、どんどんニーズに提案をしていただきたいですね。それに応じて研究開発したいと思っています」と大きな期待も寄せていただいていました。

インタビューに応える石川幸雄社長の写真

FROM J-GoodTech

石川金網株式会社様は、高品質の金網を制作する技術と時代のニーズを読む開発力で
さまざまな製品を産み出し、「金網の製造販売」という事業を長期にわたって続けていらっしゃいます。
世の中にどんなニーズがあるのか、他の企業がどんな製品を求めているのかを
知るためのひとつの手段として、積極的にジェグテックを活用されていました。

ジェグテックはさまざまな会社の技術、製品、サービスの情報を得られるビジネスマッチングサイトです。
大手企業様や中小企業様が課題解決先を募る「ニーズ機能」などもあり、
石川金網株式会社様のように、世の中のニーズを確かめようとする企業様にもご利用いただいております。
費用負担もなく、これまで出会えなかった企業様とのビジネスマッチングの機会が得られますので、
今後とも是非ジェグテックをご活用ください。

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ぜひジェグテックをご活用ください。

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