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「ワイヤレス給電が秘める無限の可能性を
切り拓いていくメーカーでありたい」

株式会社ビー・アンド・プラス 代表取締役社長 亀田篤志氏

ABOUT COMPANY

工業分野を中心に、ワイヤレス給電の製品開発を行う株式会社ビー・アンド・プラス
これまで開発してきた製品は数千個にものぼるという、世界でもトップクラスの製品群を持つメーカーです。
近年では、長年培ってきたノウハウを活かし、工業分野以外のニーズにもきめ細やかに対応。
他社には真似できない独自の技術やスタートアップの手法を取り入れた開発体制、今後のビジョンについて、
代表取締役社長の亀田篤志氏にお話を伺いました。

センサメーカーの強みを活かし、ワイヤレス給電の世界へ。

1980年にドイツの大手工業用センサメーカーの日本法人として創業したビー・アンド・プラス。「自動車メーカーなどの工場の機械に使われるセンサの開発や販売を行っていたのですが、35年ほど前にお客様からご要望があり、ワイヤレス給電の開発を始めました。だんだんとそちらの比重が高くなり、今ではワイヤレス給電の業界でNo.1の企業を目指しています」と亀田氏は語ります。「他のメーカーさんの製品はワイヤレス給電のみですが、当社はワイヤレス給電と信号伝送、どちらの技術も合わせた製品開発ができます。これは、元々がセンサメーカーだったからこその強みですね」。

代表取締役社長 亀田篤志氏
代表取締役社長 亀田篤志氏

豊富な開発実績と充実した設備で、
どんなニーズにも柔軟に対応。

現在、同社の製品が最も多く活用されているのは工業分野。「例えば、工場内を走行する無人搬送車(AGV)の充電や、パーツの一部が回転するロボットなどに使われています。ワイヤレス給電は近づけるだけで電力が供給できるので、結線だと壊れやすい箇所に導入したいという依頼が多いです」。その一方で、亀田氏が社長になり、“ワイヤレス給電でNo.1を目指す”という方針を打ち出してからは、工業分野以外のニーズも大幅に増えたのだそう。「当社には、コイル巻線機と基板の製造ライン、電磁波を測定するための電波暗室が揃っています。つまり、ワイヤレス給電の開発・製造にオールインワンで取り組める。さらに、過去35年間で数千個近くの製品を開発してきた実績があるので、今までの技術を応用できる。お客様のご要望によって最適なワイヤレス給電の形状やサイズはさまざまですが、社内の総合力を駆使してあらゆるニーズにお応えしています」。

高度な技術が求められる基板のはんだ付け
高度な技術が求められる基板のはんだ付け

スタートアップの手法により、
スピーディーな開発が可能に。

同社のもうひとつの特徴が、リーンスタートアップを導入した独自の開発体制です。リーンスタートアップとは、シリコンバレーで生まれたスタートアップの手法のこと。最低限の機能に絞った試作を繰り返すことで、コストを抑えながら短期間でお客様のご要望を実現できるのだそう。「主にソフトウェアの会社で導入されている手法なのですが、今の時流に合っているなと。このスピードでワイヤレス給電を作れるメーカーは他にいないので、みなさん声をかけてくれます。リーンスタートアップで始めると、“もう少し続けてみたい”ということになり、さらに深い機能試作につながり、結果的に売り上げも上がる。ご要望に高速で応えていく中で、社内でも改めてワイヤレス給電の面白さに気づくことができています」。日本のハードウェア会社では類を見ない試みが、ビジネスや開発技術にプラスの循環を起こしているようです。

工業用製品のはんだ付け作業を行っている写真
試作品などの少量生産にも対応

「つながらない」技術だからこそ、
高い安全性につながる。

亀田氏に今後参入したい分野を伺うと、「介護や医療ですね」とのお答えが返ってきました。「ワイヤレス給電は非接触で電気的な接点がない技術なので、安全性や清潔性を求められる分野での需要が大きいと考えています。例えば、介護用のバスリフトに活用すれば、結線が水で濡れて感電する可能性がなくなるし、コンセントのように抜き差しする必要がないので金属の粉塵が出ず、医療現場の環境も保たれる。社会貢献的な意味でもニーズがあるのではないかと」。また、安全性を高めるという面では、ガソリンスタンドのように電気的な接点が爆発につながる環境にもワイヤレス給電のニーズがあるのだそう。「こういった分野を開拓していくためには、社内にクリーンルームを設置してより清潔な環境で製造を行ったり、防爆環境の資格を取ったりする必要がある。特殊な企業土台を整えることが、次の武器になると思っています」。

製品が出す電磁波の影響について調べる電波暗室
製品が出す電磁波の影響について調べる電波暗室

目指すのは、ワイヤレス給電の未来をリードするメーカー。

長年の開発実績と新たな手法を武器に、独自のチャレンジを続けるビー・アンド・プラス。「ワイヤレス給電には無限の可能性がある」と亀田氏は力強い口調で言い切ります。「ワイヤレス給電と聞くと、携帯電話の充電器に使われている技術というイメージがあると思いますが、それだけじゃない。確かに売り上げのポテンシャルとしてはモバイル機器が一番高いですが、量産して安くやるというのは面白くないし、コスト勝負になると中小企業は負けてしまう。それに、私たちが目指しているのは、シェアNo.1の会社ではなくて、ワイヤレス給電の未来をリードできるNo.1の会社です。製品応用をどんどんできる当社のようなメーカーが、業界の未来を築き上げていくと信じています」。単身でアメリカへ赴き、飛び込みで営業を行ったこともあるという亀田氏の行動力は会社全体にも影響を与えているようで、営業の方をはじめ、社員の方は日々積極的に海外を飛び回っているのだそう。「ただ、会社単体で動いていると、なかなか行くきっかけがない国もあります。そんな時に、ジェグテックのようなサイトが行ったことのないエリアへネットワークの種を蒔いてくれれば、さらに世界が広がりますね」。

さまざまな形状・サイズのコイル見本が並んでいる写真
自動コイル巻線機を活用することで高品質なコイルの生産が可能に

FROM J-GoodTech

今回お話を伺った株式会社ビー・アンド・プラスは、
ワイヤレス給電に特化した開発力と技術力、チャレンジ精神を持ち、
国内にとどまらず、海外の企業にも積極的にアピールしていらっしゃる企業でした。
しかし、日本には、世界水準の優れた技術やサービスを持ちながら、
海外展開への機会を得られずにいる中小企業も数多くあるのではないでしょうか。

ジェグテックには、日本の企業はもちろん、多数の海外の企業が登録されています。
各国の支援機関が推薦する企業のみが登録されているため、信頼性が高いのも大きな特徴です。
さらに、専門知識を持つコーディネーターがよりよいマッチングに向けたサポートを行いますので、
海外でのビジネスパートナーをお探しの際は、ぜひジェグテックをご活用ください。

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幅広く事業展開を目指す企業の方は、
ぜひジェグテックをご活用ください。

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