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設計からものづくりまで。
自社一貫を武器にあくなき挑戦を続ける

株式会社日本マイクロシステム 代表取締役 高島 主男 氏

ABOUT COMPANY

鳥取県米子市に本社を構え、ソフトウェア事業、メカテック事業、商品開発事業を展開する日本マイクロシステム
苦戦する中小企業が多い中、同社は事業が成長し、ここ3、4年で従業員数も倍増。
元々、製造ラインに使われる治具の設計・製造を行っていた同社は現在、
大手企業、鳥取大学、鳥取県産業技術センターなど、様々な企業、団体と共同開発も行っています。
社員が自由に発想し、挑戦できる文化が醸成出来た理由を、
代表取締役・高島主男氏と営業部課長の松本 誠一郎氏に伺いました。

主要取引先の経営難を乗り越えて
成長を続ける

1982年の創業時は、主に工場に対して治具を製造していたという同社。「治具を製造する過程で、製造ラインや工場全体の設備設計などにも関わっていくようになりました。また、ただ機器を製造するだけでなく、お客様の方からソフト面の開発も行ってほしいというニーズが出てきましたので、自然とソフトウェアの開発も手がけていくようになりました」と話す代表取締役の高島氏。当初から品質にも納品速度にも定評があり、事業は順調に成長。しかし同社の主要取引先であった大手企業が経営難に陥ってしまいました。「そこから我々は、特定の企業に集中するのではなく積極的に取引先を増やし、個別のニーズに応じた開発を行うようになったのです。取引社数を増やしたこと、各企業との開発の中で、多数の製品を世に出すことができたことで、当社は順調に成長し続けています」。

企画開発から製造までカバーできる人材が財産
企画開発から製造までカバーできる人材が財産

開発・設計から作るところまで。
ハードもソフトもこなせるエンジニア集団

事業成長に合わせて社員数も順調に伸びている同社。「ここ3、4年で社員数は倍増し、現在は74名です。社員の構成としては30代のエンジニアが中心で、自社で設計からものづくり、そしてソフトウェア開発までできるのが、うちの強みですね。地元の高専出身者も多いです。新卒も採用していますが、Uターンで地元に戻ってきた人も多いです」と話す営業部課長の松本氏。新しい開発案件も社内から積極的に意見が出てくるとのこと。「常々、社員には“やったことがないことをやれ”と言っています。企業としてはすぐに利益になるほうがありがたいですが、それでは会社は成長しません。利益になるまでに5年以上かかることが多いですが、可能性があることには、どんどん挑戦させています。それが結果的に、うちの強みになります」と高島氏は力強く断言します。

営業部課長 松本氏
営業部課長 松本氏

日産自動車の遊休特許を活用した樹脂パーツ
自動供給装置「Orbit Feeder」

様々な製品を生み出す同社の中でも、特筆すべきは、日産自動車の開放特許を活用した樹脂パーツ自動供給装置「Orbit Feeder(オービットフィーダー)」です。「きっかけは鳥取県産業振興機構のイベントです。開放特許を活用して新たな製品を開発するマッチングイベントで、元となる特許製品を知りました」と話す高島氏。自動車の製造ラインでは、生産車両ごとに小型の樹脂パーツを複数つける必要がありますが、部品も細かく、必要な数も車両によって異なるので付け漏れが発生する可能性があります。生産ライン上に同装置を設置し、自動で必要な数量の樹脂パーツをトレイに供給し、数量間違いを防止してくれます。「元々日産の一部の工場だけで使われていたものを、当社が製品化して、複数の生産ラインで導入。さらには、他の企業に対しても、当社の製品として販売しています。この製品のおかげで、これまでご縁がなかった自動車工場に対して営業するきっかけが生まれました」。

飽くなき挑戦が次のヒットを生む
飽くなき挑戦が次のヒットを生む

他にもこんなユニークな商品も

同社の自由に挑戦できる文化を表す商品があります。「caDIY3D」という、3Dモデル設計が誰でもカンタンにできるソフトです。社員からの自発的な提案で開発が決まった同ソフトは、中学校の授業にも採用されているとのこと。「2020年度より新学習指導要領が実施となり、教育現場でパソコンを使用した学習が、より身近になります。元々、DIY用の設計ソフトとして販売していた商品ですが、中学校技術科の先生から、このソフトを授業で活用できないか、といった相談があり、教育機関向けバージョンをリリースしました。現在では多くの中学校の授業に導入いただき、教育委員会からも問い合わせをいただいております」と話す松本氏。そのほか、鳥取県産業技術センターからの相談を受けて開発した「あの、つけるやつ。」は、スイカのツルにワンタッチで7色のタグが付けられるホチキスのような製品。スイカの品質管理では、交配日の把握が重要ですが、色違いのタグを簡単に付けられるようにすることで、収穫の指示も明確になります。

caDIY3Dは学校にも採用されている
caDIY3Dは学校にも採用されている

主力製品と高い技術力が、挑戦の基盤になる

「人手不足の時代に突入する中で、我々は少人数でも効率よく回せる製造ラインを作ることに貢献しています。たとえば、検品や箱詰めなど、以前は人がやっていたところを機械で自動化します。先述の通り、我々は治具から、製造ラインのための機械、そして運用のためのソフトウェアまで一貫して開発してきた実績があります」と話す高島氏。今後は、「Orbit Feeder」によってご縁ができた自動車業界に対しても、製造ライン全体の提案をしていくとのこと。「まずは企業が抱えている製造に関する悩みを聞かせてほしいです。我々のメンバーの技術力をもって、その悩みを一緒に解決していきます。おかげさまで引き合いも多いので、一緒に働いてくれる従業員もどんどん増やしていきたいですね」と、高島氏は明るい笑顔で話してくれました。

最新の機器が導入される工場内の様子
最新の機器が導入される工場内の様子

FROM J-GoodTech

地方の中小企業が苦戦する中、業績を伸ばし続ける日本マイクロシステム。
同社の成長の理由は、挑戦を推奨する企業文化と、それに惹かれて
高い技術力を誇るエンジニアが集まってきた結果です。
同社には新しい開発の相談も多く、今後は同社が設計したものを製品化する会社や、
一緒にソフト開発を行う会社を求めているとのことです。

ジェグテックはさまざまな会社が自社の技術、製品、サービスをアピールできるビジネスマッチングサイトです。
パートナー企業や自社技術のアピール機会を探している多くの企業様にご利用いただいております。
これまで出会えなかった企業様とのビジネスマッチングの機会が得られますので、今後ともぜひジェグテックをご活用ください。

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